真鶴町の問題を振り返って~

2024年3月9日 真鶴町長による選挙人名簿流出から端を発した真鶴町の問題は、昨秋選挙での新町長就任と今年2月臨時議会を経た副町長の3年半振りの就任で、執行体制としては一旦の終焉を迎える事が出来たと言えるのではないだろうか。そこで、長きに渡ったこの問題を振り返ってみる事としました。

真鶴町の問題を振り返って~

真鶴町長による選挙人名簿流出から端を発した真鶴町の問題は、昨秋選挙での新町長就任と今年2月臨時議会を経た副町長の3年半振りの就任で、執行体制としては一旦の終焉を迎える事が出来たと言えるのではないだろうか。
そこで、長きに渡ったこの問題を振り返ってみる事としました。

① そもそも真鶴町は、村合併の前からの真鶴地区と岩地区から分断が続いた感のあるなか、町政リーダー(町長)は町役場出身の方々が就任してきた歴史があった。

② であるからして、必然的に視野の狭い形の行政が続いてきたと言える(言えなくはない)状況である。

③ そんな歴史のなか、職員出身の松本一彦氏が当時、町長に当選した。

④ ここからは所感を綴る形ではあるが、そういった歴史のなか、今回の一連の問題は氷山の一角とも考えられる。

⑤ ここで記事に明るみに出た事実や関係する情報によると私たちの感覚からすると、町役場のなかの情報セキュリティーに対する常識・職員の感覚・リスクヘッジすべき設備状況などがいわゆる昭和のままで、世の中の変化にも取り残され、維持され続けたわけであって、なるべくしてこういう問題が発覚したと考えてしまう。

⑥ 具体的には、重量な住民台帳を役場執務室の書棚の上に重ね、鍵もかけなく放置している役場内の「常識」に対し、彼が職員時代、課長職時代にその
「常識」で個人情報を閲覧・入手することにほぼなんら抵抗がない感覚で、当該行為に走ってしまったと考えられる(考察結果)。

⑦ この考察は、セキュリティーやコンプライアンスが非常に厳しくなった、
令和のいまの社会的・民間企業人の感覚からすると隔世の感がある。

⑧ なので、松本氏個人を想像するに、若い時代に入庁してから、それほどセキュリティーやコンプライアンスの教育を受けていない(受けたとしても結果、
備わっていなかった)状態で来てしまっていたと考えられるし、ほかの職員も
まだ同じ意識のレベルで勤務している職員も多いのではないか。

⑨ 比較していうと、我々、民間企業の仕事のデスク上には、基本、書類などが目に付く状況とは決してしない。

しかし、県西2市8町のどの役所役場は、外部に対するセキュリティの甘さ(厳重性に欠ける)とともに執務室エリアに自由に入れる物理的構造と雰囲気が残っている。・・これはこれで、昭和ながらの良さは残されているが。

⑩ しかしながら、これではいざとなったら外部からの不法侵入
(夜間の入り口も顔パスとかあったりして・・)ふくめ、町内の個人情報などがいろいろ持ち出しが容易い(やり放題が可能)のではないかと考えてしまう。

⑪ 以上、建物自体や執務室環境と職員の昭和から変わらない意識が氷山の一角でこの問題を露呈したと考えるが、もうひとつピックアップしたいのが、松本氏と知り合いの隣町議員による住民台帳書き写し違反問題についてである。

⑫ 昔ながらのその情報取得手法(手がき)が、世の中の社会変化や現在のデジタル技術を生かした作業や業務の効率の風潮とは(いままで法律・規則が全く見直されずに)全く逆行していることは問題が発覚したこととは切り離して、正直、おかしな既存ルールではないだろうかと我々は考える。

(もちろん、現在のSNS発達により、ルール変更にともなう弊害はあるだろうが
そういうことは、自治体が横連携して知恵を絞っての今にマッチした環境や
ルールを模索すべきで、その動きすらが表出されてない状況に違和感がある)

⑬ 良い意味の部分で手書きの少なくなった、このデジタルの時代に隔世ある手書きで何百人もの情報を手を動かして1つ1つやっていく(書いていく)のは民間企業、一般社会の営みからは遥遠くかけ離れた状況・手法である。

⑭ ですので、手書きが面倒になってつい、電子機器で丸ごと、個人情報を写してしまったのも、生身の人間としてはあってもおかしくはない事象だと感じる。

⑮ それと、その時には個室を職員に案内されただけで、職員のきちっと立ち会いのもと、書き写す運用だったらこの問題は起こりえなかったはずである。

⑯ 以上が、所感として大きく2つであるが、県西のおそらくすべての役所・行政運営がいまどきとかけ離れ、もしかしたら県西だけが取り残されているのかも知れない。

⑰ 今後は、他の地域から移住された新しい真鶴の町長は、まずは、まっとうなセキュリティーやコンプライアンスへの諸所の配備と教育をされていくべきであり(期待)、真鶴町(に限らないとは思う)のきちっとした再生には不可欠で、必要十分条件の課題解決を世の中から求められている。

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